かぶれ

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かぶれについて

かぶれについて

かぶれは医学的には「接触皮膚炎」と言い、特定の物質との物理的な接触によって引き起こされます。原因となる物質との接触後、数時間から数日で発赤、かゆみ、腫れ、水疱などの症状が現れるのが特徴です。

一口にかぶれと言っても、症状や原因物質によって適切な治療方法が異なります。原因が特定できないケースも多く、市販薬の使用でかえって症状を悪化させてしまうこともあるため、症状が酷い場合や頻繁に繰り返す場合は、松原市・河内天美駅のおおはし皮フ科・形成外科クリニックへご相談ください。

かぶれの種類と原因

皮膚への刺激は大きく分けて2つの経路で炎症を引き起こします。1つは皮膚への直接的な刺激による反応、もう1つは免疫系を介した反応(アレルギー反応)です。

前者の場合は、洗剤や化粧品などの化学物質が皮膚に触れてからすぐにかぶれが起こることが多く、接触時間や濃度に比例して症状が強くなる傾向にあります。一方、免疫系が関与する場合は、金属類や香料などに対して体が過敏に反応することで症状が現れます。初回接触時は何も起こらなくても、2回目以降に突然症状が出現することもあるので、注意が必要です。

重症化に注意

基本的にかぶれは、原因物質との接触部位を中心に現れます。しかし、特定の物質でのかぶれが複数回起きた際や、重度のアレルギー反応を起こした際は、かぶれが局所にとどまらず全身に広がることもあります(全身性接触皮膚炎・接触皮膚炎症候群)。この場合、皮膚症状だけでなく熱や倦怠感といった全身症状を伴うことがあり、早急に治療が必要です。

かぶれの主な症状

かぶれの主な症状

かぶれの症状は、原因物質との接触部位を中心に現れます。主な症状として皮膚の発赤があり、多くの場合で強いかゆみを伴います。症状が進行すると、皮膚の腫れや水疱(水ぶくれ)が見られるほか、重症の場合は痛みを感じたり、皮むけを起こしたりすることもあります。

こうした症状の現れ方や程度は、原因物質や接触の状況、体質によって異なる点に注意が必要です。詳しくは後述しますが、刺激性の場合は接触直後から症状が現れることが多く、アレルギー性の場合は接触後数時間から数日経ってから症状が現れます。

かぶれの治療

原因物質の特定

効果的な治療のためには、何がかぶれを引き起こしているのかを特定することが先決です。詳しい問診を行い、原因物質の特定を行います。

原因となる物質が特定されれば、これとの接触を避けることで以降のかぶれを回避できます。しかし、現代生活において完全な回避は難しい場合も多いため、症状をコントロールするための治療も並行して行います。

薬物療法

必要に応じて外用薬の使用も検討します。具体的には以下の薬剤を用い、症状のコントロールと再発の予防を行います。

  • ステロイド外用薬…炎症の抑制
  • 抗ヒスタミン薬…かゆみの軽減
  • 保湿剤…皮膚のバリア機能の回復

 
見過ごされがちですが、かぶれは単なる皮膚の異常ではなく、体が発する重要な警告サインでもあります。症状の改善だけでなく、将来的な再発予防まで見据えた包括的なケアも重要ですので、日常生活で肌に違和感を覚えた際は、お気軽に当院へご相談ください。