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爪みずむしについて

爪みずむしは、医学的には「爪白癬」と言われる感染症の1つです。足のみずむしの原因となる白癬菌が爪に感染することで、爪が白く濁ったり、厚みが増して変形したりする疾患です。痛みやかゆみを伴わないことが多いため放置されがちですが、進行すると歩行に支障をきたすことがあります。
また、感染した爪は大量の白癬菌の温床となるため、足のみずむしを悪化させたり、家族内感染の原因となったりする可能性があります。早期発見・早期治療が重要な疾患です。
足のみずむしについてはこちらのページをご覧ください。
爪みずむしの原因
爪みずむしの原因となる白癬菌は、高温多湿な環境を好みます。比較的ありふれた菌ではあるものの、皮膚が清浄に保たれていれば容易に感染することはありません。しかし、長時間の靴の着用による足の蒸れなどで足の清潔を十分に保てない状態や、糖尿病などによる免疫力の低下がある場合、感染リスクが高まります。
すでに足のみずむしにかかっている場合、そこから爪に感染が広がることも多く見られます。さらに感染した爪は新たな感染源となるため、他の爪や家族への感染リスクを高めることにもなります。
爪みずむしの主な症状
白癬菌に感染した爪は白く濁り、その後徐々に爪の厚みが増して肥厚し、形が変形したり変色したりします。発症直後は1か所の爪のみに症状が見られることが多いですが、放置すると他の爪にも感染が広がっていくのが特徴です。
さらに進行すると、爪が脆くなって崩れやすくなり、表面が凸凹になることもあります。一般的に見た目の変化以外の症状を伴わないため、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。
爪みずむしの治療
薬物療法

爪は硬く、丈夫な構造をしているため、足のみずむし用の治療薬ではあまり効果が期待できません。そのため、爪に浸透しやすい特殊な抗真菌薬を用います。比較的軽症の場合は外用薬のみでの効果が期待できますが、重症例や外用薬での改善が見られない場合には、内服薬による治療も検討します。
感染した爪が正常な爪へと生え替わることで治療が完了しますが、それまでには6か月から1年ほどかかります。根気よく治療を続けましょう。
完治の確認・感染予防
みずむし全般に言えることですが、症状が治っても体は白癬菌への免疫を獲得するわけではありありません。治療後の再発予防も重要です。
また、治療を途中で中断すると再発する可能性もあります。きちんと完治するまでは以下に気をつけましょう。
- 足の清潔を保ち、入浴後はしっかり乾燥させる
- 靴下は毎日取り替え、蒸れにくい素材を選ぶ
- 公共の浴場では必ずサンダルを使用する
- 家族間でスリッパや靴下を共有しない
- 通気性の良い靴を選び、同じ靴の連日使用を避ける など