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ヘルペスについて

口唇部や性器周辺に、痛みやかゆみを伴う小さな水疱(水ぶくれ)が生じている場合、ヘルペスの可能性があります。ヘルペスは単純ヘルペスウイルス(HSV)の感染によって引き起こされる感染性の皮膚疾患であり、代表的な性感染症の1つでもあります。
HSVは感染力が強いのが特徴で、一度感染すると体内に潜伏し続け、自然に排除されることはほとんどありません。そのため、体調の低下やストレスなどをきっかけに症状が繰り返し現れます。適切な治療を受けないと症状が長引いたり、他の方への感染リスクが高まったりするため、適切な治療によって症状を管理する必要があります。
ヘルペスの原因
HSVは接触感染が主な感染経路であり、特に性行為での感染例が多く見られます。ウイルスは感染力が強いため、疑われる症状が見られる場合には、努めて性行為を避けるようにしてください。
なお、一度感染したウイルスは体内に潜伏し続けるため、ヘルペスの症状が軽快した後も、以下のような要因で再活性化することがあります。
- 過度な疲労やストレス
- 免疫力の低下
- 睡眠不足や不規則な生活
- 極度の疲労
- 強い紫外線への暴露
- 月経や妊娠によるホルモンバランスの変化
- 母子感染 など
ヘルペスの種類と症状
口唇ヘルペス
唇や口の周りに水疱が現れるタイプのヘルペスです。発症初期には口周りのピリピリ感やチクチク感といった前駆症状が現れ、その後、痛みやかゆみを伴う水疱が形成されます。初めて感染した場合は特に症状が強く、発熱や倦怠感、リンパ節の腫れを伴うことがあります。
性器ヘルペス
性器や肛門周辺に水疱が現れるタイプのヘルペスです。口唇ヘルペスと同様に、水疱形成前にピリピリ感やチクチク感を感じることがあります。症状が出ている時期は特に感染力が強いため、性行為は控える必要があります。痛みやかゆみ、腫れを伴うことが多く、日常生活に支障をきたすこともあります。
ヘルペスの治療
薬物療法

ヘルペス治療の基本は、抗ウイルス薬の内服です。特に前駆症状が現れた早期から服用を開始することで、症状の軽減や治癒までの期間短縮が期待できます。体内のウイルスを完全に除去することは現在の医学では難しいため、ウイルス増殖を抑制して症状をコントロールし、再発をできるだけ防ぐことが治療の目的となります。
生活習慣の改善
免疫力の低下は、ヘルペスの再発を招く恐れがあるため、原因となる生活習慣の見直しも大切です。具体的には以下に注意すると良いでしょう。
- 十分な休息と睡眠の確保
- バランスの取れた食事の摂取
- ストレス管理の方法
- 適度な運動の実施 など
感染予防
ヘルペスは感染性の疾患ですので、パートナーへの感染予防にも十分な注意が必要です。明確に症状が現れている時期は、性行為を控えるようにしましょう。
また、症状の有無にかかわらず、性行為時にはコンドームを使用してください。ピルには避妊の効果がありますが、ヘルペスをはじめとした性感染症の予防効果がない点には十分に注意してください。